出産の雑感

現在時刻、午前3時56分。
眠れない。「趣味:睡眠」だった私が眠れないのである。最近はずっとこんな調子。
私をこんな風にしたのは、おそらく出産。人間が人間を産むという体験は驚きの連続だったので、どうせ眠れないし、少し思い出しながら書いてみたいと思います。

思ったより痛くなかったけど、分娩時間27時間はえぐい

妊娠中は「ちゃんと育っているだろうか?」というのと、「産む時どんだけ痛いんだろうか?」というのが2大不安だった。結論から言うと、ちゃんと育っていたし、産む時もそれほど痛くなかった。ただ陣痛は辛かった。

私のお産は破水からスタート。4月29日の夜、ニュースZEROを見ていて、くしゃみをした瞬間に「なんか漏れた」となった。尿漏れかと思ったけど、自分の意思じゃ止められない。すぐに病院に電話し、着いたら即入院となった。
その後、陣痛は全然来なかったが、緊張のせいか全く眠れず、平成最後の朝を迎える。9時ぐらいからだんだん痛い感じがしてきて、陣痛が始まった。最初は生理痛みたいな感じで「こんなもんか〜余裕〜」と思っていたが、昼あたりから痛みが強くなってきて焦る。昼食に美味しそうなスープカレーが運ばれてきたけど、一口も食べられず。むしろ匂いが気持ち悪い。

午後に病院の面会時間となり、旦那が来た。私はかなり余裕がなく、いきみたい感じも強くなってきたので、テニスボールでひたすらお尻を押さえてもらう。
出産前のリサーチで「陣痛中はテニスボール必須!!」という情報が多くて、「なんでそんなもんがいるんか?」と疑問だったが、体験して全てが分かった。いきみたい感じは、私の場合、う○ちしたい感じに似ていて、でも踏ん張ってはいけないから押さえつけで紛らわせるのだ。その時にテニスボールは固さといい、大きさといいちょうどいい感じなのである。

私は痛みの合間に「あ〜、平成最後の日に産まれるんか〜」と考えていたけど、子宮口が全然開かない。そんなこんなで夜になり、助産師さんから「明日、促進剤使って産みましょう」と宣告される。令和生まれ決定。ということは一晩中陣痛に付き合わなければいけないのだ!つら!
いいのか悪いのか夜中は陣痛が遠のいたので、痛みの合間にうつらうつら眠り、なんとか二徹は免れる。

朝になり、促進剤の投与が始まる。点滴についてる機械で量をコントロールできるようになっていて、「少量から始めて徐々に増やしていきます」と説明を受ける。
順調に促進剤を増やされ、昼頃にはどんどん痛みの間隔が短くなっていく。「そろそろ、いきんでもいいんじゃないか?」と思っていたけど、助産師さんから一向にGOサインは出ず。むしろ「お薬増やしますね〜」と、ガンガン促進剤を増やされ「これ以上痛くなってどうなっちゃうのか…」と恐怖する。

急に吐き気もして(実際吐いた)、心が折れそうになった頃に「分娩台上がりましょう」と言われ、希望の光が見えた。「いきんでいいよ」と言われた時は、「やっと終わる!」とやる気満々。それからはあっという間に産まれた。産んだ瞬間は予想よりも痛くなく、例えるならば大きいう○ちをして、ちょっと切れたぐらいの感じ。なんか例えがう○ちばっかですみません。
終わってみれば分娩時間27時間。元号またぎのお産でした。

やっぱ感動するよね

産んだ直後、疲れていても「ちゃんと泣くかな?五体満足かな?」と気になったのはきっと本能のなせる技。数十秒経って泣き声が聞こえた時は心底安心した。タオルに包まれて胸元にやってきた我が子は、おっぱいを探して必死に口をパクパクさせていたのが印象的だった。「生きる!」ということ以外何もない感じが、すごく感動した。私は1リットルぐらいの大量出血をしていたようだが、そんな自覚もなく案外元気だった。

産後の色々な処置をしてもらっている最中、胎盤を見せてもらった。金属のトレイに乗せられた胎盤は、なんか焼肉とかでありそうな感じだった。中国とかでは胎盤を食べる文化もあるみたいだし。美味しそうでした。

ここまで書いたところで、また眠くなってきました。
産後の雑感はまた気が向いたら。